マットソニック理論(小林良彰氏による)をのべ竿道に活用する

2017年10月5日

ついに、このタイトルに手を出すときが来ました。今後の記事内にて、どうしても「マットソニック値ひっく~!」なんて言葉を使うことが考えられるため、先立ってその理論と提唱者である小林良彰氏のブランド「小林重工」について取り上げておきましょう。

何年前の話だろうか、自分の中でルアーが全盛期だった頃にBASSER(だったか?)をはじめとする誌上で氏の名前は頭の片隅に入っていたけれど、2010年前後にyoutubeで初めて「小林重工」の動画に出遭った時にはすぐには結び付かなかった。

「小林重工」、怪しさと楽しさが満点でしょw
計算された風貌と広範囲に亘る知識が、「釣りマニア」ではなく只の釣り好きの琴線を掻き鳴らすはず♪ 

マットソニック理論とは

正直言って私のレベルではマットソニック理論の理解度はまだまだ入り口なため、なにより小林良彰氏の動画によりその初歩的な考え方をご覧いただいたほうが早いように思います♪

「釣りには音も大事だよ」ってことですね。魚が振動をキャッチするのは側線と呼ばれる器官を通してであり、それを魚がどのように認識し行動するのかを考えると面白い! ってことだと思っています。

理解するには分かりやすい擬人化をし、都合の良い擬人化を極力省くことを念頭において、私なりに理解している点とともにマットソニック理論を少し詳しく見てまいりましょう。

① 水中と陸上では情報認識方法が違うということ

魚類も哺乳類も危険を察知したり、食物を捕るという安全な生活行動のためには情報認識能力が重要です。しかしそれぞれのテリトリーである水中と陸上ではその伝わる速度や種類に違いがあります。

どれもが重要ですが、例えば安全に生きる事のみを人間で考えれば視覚⇒聴覚⇒嗅覚などと順番付けできるかもしれません。しかし魚はどうなのだろうかと。
簡単に考えるならば、光の情報が極端に少ない夜の活動時に水中でどう捕食し、魚食性の魚から逃げるのかと思い当たります。

※オカタイ研究論文などを見ますと、水中では光や電波に比べ音の減衰が少なく広範囲に到達することが知られています。

② 魚の情報処理能力とは?

魚類学専門ではないのですが全体として参考程度にいえば、視力は人以下(範囲は人以上)、嗅覚は犬並み、聴力は高音域は人以下で低音域では人以上と考えておけばいいと思います。とりあえず釣りに関係しそうな各論はここでは省いておきます。

③ 計るという行為の重要性

危険物や捕食可能なモノとの距離、捕食ライバルの接近に伴う自他のサイズ、隠れる場所の広さ、光の量の増減などなど、当然の如く魚も計るという行為が重要で、そこには視力以外にも重要な要素が見えてきます。

④ 音から+αが分かるものと推測する

現代の機器で音を計測する行為で大きさ、距離、硬柔、速度がわかり、モノを破壊せずに内部構造を理解できる有用な手段として、医療・工事現場にて広く使われています。音の水中における優位性を考えれば魚にとって、情報処理を行う上で有効な手段であることは想像に難くありません。

また魚には側線よりも性能が良い上生体という器官があったり、浮き袋も人間で言うところの耳の役割を果たしているそうで、早いスピードで移動しても岩などにぶつからないのもこれらのお陰(サク大王様感謝です♪)と考えられています。乱暴にですが、イルカと同じような能力を有していると理解しときましょう。

魚がどのように音を利用しているかはあくまで想像の範囲になりますが、視覚・嗅覚以外の聴力+αの部分を重要視するというのがマットソニック理論の肝です。つまり、魚は捕らえた音によってその距離、硬柔から食に向くか逃げるかを考えると推測し、実戦にては逃げる音を排除し警戒されない音を高めていく作業をすることと考えます。

⑤ 都合の良い擬人化でなく数値化するための

マットソニック理論ですw

もちろん推測のため現実に数値化自体は不可能ですが、理解度と実験が高まれば想定として値をつけることは個人の経験から可能だと思えます。例えば(これは私が適当に考えたものです)コ式の着水音が10ms(マットソニック)でパンが8ms、針は-0.5ms、周囲の違和感(足音など)-3ms、ライン-2msで合計は+12.5msなどと^^b これは、まぁスタートの考え方としてです。

理解力と実戦が深まると、各部位の値の構成がみえてくるかもしれないと考えます。

なんとなく分かってもらえたでしょうか? 自分ののべ竿釣りに活かしたいためにかなりにじり寄せている気はしますがww 私は今まで漠然としていたエサ・ルアー・毛ばりそして釣りと仕掛けに一つの光が刺したように感じました。

この理論に基づいて作られたものが「小林重工」ブランドで販売されているコ式、マ式、8ENなどに代表されるソフトマシンのラインナップです。589本舗販売部にてご確認を♪

のべ竿道にマットソニック理論を活かそう!

できるだけ短くしようと頑張りましたが現状はこの程度www 私の理解度を実戦にてあげつつ記事の中で各論にあたる部分を今後も取り上げてみたいと思っております。

小林良彰氏の理論を自分なりの解釈を施し、まずのべ竿道の実戦に取り入れやすいと考えた重要なポイントをご紹介。

1、魚から逃げることを取り除くこと。

以上です♪ 長々と説明した割にこれだけか? というのですがまずはなによりこれです。

自分の中でms値を上げる基準となるべきものが見つかってない現状で、こうすれば釣れるもへったくれもございません。まずはms値を下げない準備をし、値が上がる要素を考えていきましょう♪ すでにルアーなどのリール竿使用はms値が高そうなのは分かりますよね?

私が渓流釣りを始めた頃は、「忍者のように釣れ!」が当たり前で、これはms値を下げない行為と考えられますよね。この点で存外勘違いしている人が多いかもしれないのは、多少の大声をだしてもms値は下がらず、大きな足音だとms値が下がるということです。

これは空気中の音や声が水の中に入って伝わっていくときには、音の強さは1000分の1程度になるという事に起因します。手を叩くと慣れた池の鯉が寄ってくる主因は実は足音で、手を叩くのは副次的要素とされています。だから釣りガールにはもっとキャピキャピしてもらっても、魚はほとんど逃げることがないと考えていいと思いますw 直接水もしくは川原の石で音をたてるのがNGだということが理解いただけますよね。

今後の実戦においては、川の中をザブザブ渡るか石をひらりと飛ぶのとはどちらが良いのか検証しないといけませんがw

そして初歩的なマットソニックの理解でも「なぜゼロ釣法だと数が釣れるのか?」がみえてきませんか。マットソニック無だと単に細仕掛けによりエサが最も自然に流れるからというものになります。ところが、

ラインが細ければ見えないのではなく発する振動が少なくms(期待)値が高まる、雑音が減るからエサ自体の振動もしくは音がはっきりする(もともと持つms値を高める)ことで認識・発見が高まり、嗅覚・視覚でも確認しようとする、そして危険性が低いと判断し捕食行動にでるからということが見えてきます。

この提唱者の伊藤稔氏は仕掛けを0に近づけるという工夫をするというように語っていますが、つまり

魚から逃げることを取り除くこと! ですよね♪
上手い人ってのは自然とそこらが身についているものなのかもしれませんね。

これ、すげ~重要デスヨ! 「魚から逃げることを取り除く」を実践しましょう♪

気付いてますか?ここまでに凄く大事な要素がもう一つあります♪
そう活き餌と死に餌ではms値は違うと考えて良さそうですよねwww だから結果も違ってくるんです。

(小林さんの趣意とは違ってきてるかもですが、渓流やのべ竿に活かすということでご勘弁を^^;)

マットソニック理論をのべ竿道へ の終わりに

釣りに行けない時は釣り番組も時折見るという人も多いのではないだろうか。残念ながら私には、押し付けハウツー&業界に媚売りまくり、しかも嬌声ばかりで露出すら無い内容の番組ばかりとなると、今ひとつこちらのエンジンに火が点くガソリンとはならない。

まぁバス釣りの番組の方が面白くて見たりしているのは秘密ww

そんな私に小林良彰氏はガソリンを注入し楽しませてくれます。以前のブログでも「艦長」時代に少し取り上げましたが、最近では「てんてい」として怪しい事務員風なヅラと共に「釣りマニア」とは一線を画す釣りは楽しいです。

ただここに書いたマットソニック理論は私の理解による部分が多いので、小林重工商品に触れてみたり、釣行の場面で意識しているともっと見えてくると思います。

※マットソニック=つや消しの音響