紅ヤマメとの出会い 北川(宮崎)へと三国峠を越えて

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2005年 エノハの渓へ第6話

3月中は近場であるホームの大分川が中心だった。

アマゴちゃんが大好きなおいらですが、そろそろヤマメちゃんにも逢いたくなった。

そこで選んだのが宮崎県北部の北川水系、まぁ上流の藤河内渓谷や北川ダムは大分県だけどもw
ここは水が美しく岩も多いそして段差があるところがお気に入り♪
釣れる場所に行くのも大切だけど渓の雰囲気が自分に合うことも重要。

昔からお気に入りの川は、攻略用のMAPとして国土地理院の25000分の1を繋げたものを作って作戦・記録やルートの注意事項を記しており、この北川攻略MAPもかなりな具合になっている。

ただし入渓時は地図読みやルート確認時に記入した字は邪魔となるので、ポイントとなる谷の地図には磁北線のみを入れて持っていくことにしている。

~2005年 エノハの渓へ第6話~

北川水系へ三国峠を越えて

宮崎県の北川釣行のため、大分から三重町(現豊後大野市三重町)を抜け三国峠を越えて宇目町(現佐伯市宇目)へと向う。
この国道326号線の有難さは古い渓流師ならいわずもがな、椎葉に抜ける国道265号線の国見峠とともに個人的には本当に助かると思う。

自分のはやる気持ちをおさえ、唄げんか大橋で一休憩しごぼ天うどんを注文♪
お腹もはっていい気分のまま、大橋のたもとに在る「唄げんかの銅像?」前で民謡「宇目の唄げんか」を口ずさむ…、

唄げんか大橋 宇目町北川ダム湖畔

「あんこ、面み~よ~、目はサルまなこぉ~、ヨイヨイ」、って。
相変わらず口のほうだけは、今日も絶好調! さぁっとばかりに大橋を越え、新規の入渓点を目指す。

本日1本目の谷は、25の地図では期待していた谷。
車の置き場所に悩むかと思っていたが、現場についてみると意外と道が広い? 
車は通りにくいんじゃと思っていたのに…。

この時点で気がつくべきだったが、ちらっと見えた渓相は中々良さそうで、冷静な判断はすでにできるはずも無かった。
準備を整え谷への道を下る。木の橋が雰囲気を盛り上げてくれる。

支谷の杣道

釣りはじめてからはハヤばかり。
なんか、おかしいなぁと前を見ると、立派なエンテ(写真下・砂防ダムですが、全部こう呼んでますので)だ。
みて分かるとおり、上からも中からも水が流れてなく、一番下から出ているだけのエンテ。
つまりその上は大き目の粗い石が詰まっているってことで、上の流れも途中までは切れているはず。

しかし、そんなことは気にならなかった、だって頭の中は楽園モードなんだから♪

ここは左手の斜面を高巻いて突破した。

北川支谷にある砂防ダム

しかしながら、それからもエンテの連続。
渓相が良くなった頃に現れるのはお決まりのパターン。
久々に足場の高いヘツリをこなしたり、木の根っこをおさえながら上を目指し続けたが、水量も思っていたほどでは無くここで断念。

次回入渓することがあるならば、脇道を上がってまだまだ上流から釣ろうか、と思いこの谷を後にした。

行ってみて、釣って確かめ、詰めてみて。
煙と馬鹿に、つける薬とてなし。 谷澤五十六よりw

本命北川某谷へ、紅ヤマメが棲んでいた!

事前の情報ではかなり実績があると聞いていた谷へと転進。
車を止め、デイバッグを背負い、少し歩いて入渓点に到着。

一度下見をしたことはあった(スズメバチの巣で撤退w)が、実際に降りてみると高低差もあり、大岩が作る落差もしっかりとして、メリハリの効いたおいら好みの谷だ。
瀬はほとんどなく、はっきりとしたポイントと大場が続く。

落差のある壺が連続する

この日は平水よりも少ないようで、遡行は楽に思えた。

一つ目の谷での釣果が辛かっただけに、この谷こそはとの思いは強かった。あまり焦らないようにと心を落ち着かせ、ナメに気をつけながら上を目指す。

開始してからアブラメの反応しかないが、気にせずサクサクと上に。高低差はあるものの林道はあるし、その上はまぁ見てから決めようとお気楽モード。

それでも、ヤマメの反応は無い。いい感じの谷なのになぁと、多少焦り気味に釣っていると、6寸5分ほどのエノハ(ヤマメ)が1本。今年の初ヤマメに嬉しくなる。

/_/_/_/_/_/ 憧渓の仕掛け _/_/_/_/_/

竿=がまかつ「翠山」3.6m超硬
糸=バリバス ゲーム2lb(0.4号) 2~3m
オモリ=バリバスエコオモリ G1~2B号
ハリ=グラン キジブドウ虫 2号他
エサ=ミミズ
※通しでチョん釣りっぽく、短めにしてました♪

/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

この谷で今回入った区間では5mクラスの竿を詰めながら使用するほうが良さそうだが、3.6m(サブロクって呼んでます)を使ってみた。上まで行って狭くなっても取り回しが楽だし、サブロククラスが好きだってのもある。

1本釣れたので気が楽になり、足取りも軽くなった。
幅が50cmくらいの落ち込みの開き部分で来たアタリに合わせてみると、気持ちの良い引きが竿に感じられた。
岩の上から飛び降りてタモ入れしてみると、8寸には少し足りないくらいの良型ヤマメだ。

しかも、なんか赤い…。

北川支谷に棲む紅ヤマメ

我夢さんのサイト(我夢の渓流釣り)で目にした「虹色ヤマメ&紅ヤマメ」という名称。
それに相応しいヤマメの画像は素晴らしく、おいらも出逢いたいものだと思っていた。

今回の谷で釣れたのは、アカって感じが強かった。
少し印象は違うかもしれないが、おいらも(北川の)紅ヤマメと呼ばせていただきます♪
やはり、黒点は少なめなのはこの周辺の特徴かも。
種苗の特徴それとも生息環境かはたまた再生産か、もしや…。なんて考えると楽しいもの。

何にしても、各ヒレに入る赤がス・テ・キ♪

「薄紅をひいた」という感じが良いですね~。
アクリルケース内の魚体をしばらく観察してしまいました。
リリースするまでに酸素を切らさないようにすることが大切かと思い使用している。

秋にはどんな体を見せてくれるのか、タモの水切りをしながら、流れの中に消えて行った紅ヤマメに思いはつのります。
その後7寸ほどのヤマメが釣れたが、一回り小さくてもパーや朱点の在り方も似た感じ。

紅ヤマメ

とりあえず8寸クラスも釣れたし、一服しながら25(25000分の1地図)で現在地を確認。磁北線を入れ忘れてました(笑!) まぁおいらの読図力なんてしれたもんだし、「ま、いっか~」なんて、オイオイ。

紅ヤマメさんとの出会いは、気分をおおらかにしてくれていた。

目印を啄む紅ヤマメ…

ちょっとした大場に着いた。
右手には大きな岩が張り出し、その上に幾本かの木が張り出していて、ポイントとなる落ち込みがはっきりと見えない。

竿の長さと木の具合から下手からは落ち込み周辺が狙えないので開きや肩は攻めずに、大きな岩を影にしてこっそりと回り込み、狙いの落ち込みにポイントを絞り、短い竿を目一杯伸ばしてエサを投入。

はっきりとした水深は掴めなかったので、とりあえずぐっと沈めてみた、3つ付けていた目印の一番上だけを出すようにして…。

「ん?」
良型のエノハの姿が見えた。
「あら? あんやたぁ何しよるんじゃ~?」

目印を啄んでいるが、もちろんハリがかりするわけも無いのでアワセもできない。

そ~っと仕掛けを上げ、今度は沈めすぎないように落とし込んでみると、居食いのような形でエサを押さえ込むようなアタリが出た♪
「へへ、ラッキー♪」
木が邪魔なので当然のごとく下れないので、一気に一段上の小さな流れに抜き上げタモ入れ成功。

って尺越えでも抜くしかなかったのか、と一瞬ヒヤリ。
まぁとにかく8寸3分の紅ヤマメちゃんゲットです。

紅ヤマメ

紅それとも朱?そんな色がステキとしか思いつきませんでした。
北川で最近多かった黒点が少ないタイプと違い、背中にはたくさんの黒点を持っているゾ。
えらぶた上にも、薄い黒が幾つか見られる、う~む?

尻ビレフェチのおいらならではのアップをば。

紅ヤマメの尻ビレ

付け根の発達も中々いいのぉ♪ 
もう少し尖るか大きいと嬉しいのですが、おそらく後者のタイプに成長していくものと思えます。
うちわ状に成長するタイプかな、なんて想像しちゃいます。

秋には尺になってろよ~♪ なんて言いつつバイバイ。

その後はガレ場のせいかポイントからの反応も薄くなり、チビヤマメが遊んでくれただけ。
谷も少し開け展望が効くようになると、右岸の上に林道が見えた。
このままもう少し上流の滝まで行くか悩んだが、この後のルートがピストンになるため時間の関係という言い訳をつくりここまでとした。

後ろ髪引かれながら支谷から脱渓

林道まで上がるともう午後3時30分頃。

小岩の連続するガレ場

しかし、美しい紅ヤマメに出逢えたのは収穫だった。夏を越えてくれれば、体高ももう少しあがりコンディションも良くなるだろう。
そのときにもう一度出逢いたいもの、ヤマメと谷に後ろ髪をひかれる感じの好ましい場所でした。

北川の渓流釣り場を下記の頁にてご紹介しております。

ちなみに帰る前にもうひとつ入った谷は、真新しい人の踏み痕に加え水量も少なく砂も出ていて撃沈でした。
こちらもちょっとした大場や良い落ち込み後の溜まりなどが多いポイントなので、尺上を期待していたがそれは叶わず。

実績のある谷だったんですが、少し残念。

2005年『エノハの渓へ』第7話へと続く♪

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