興味深い文化財や史跡を巡り、その解説や紹介記事。
大臣塚古墳 骨と剣が副葬品、百合若と伝わる武人が眠る
大分市元町にある大臣塚は、江戸時代初期の台風により中から白骨や刀剣などの副葬品が見つかったが当時の府内藩主である日根野吉明が埋め戻し、石碑を立てて丁寧に供養もしたという。また、大分の百合若伝説に関わる重要な場所でもある。
岩屋寺石仏 風化が進み消失寸前の県史跡へ
岩屋寺石仏は、大分市の古国府から旧道(宮崎街道)を経て上野丘高校へ続く坂道の入り口に位置している。元は国史跡の指定であったが、脆い石質のため風化が進みかつての面影すら見えなくなり、現在は県指定の史跡に変更されている。
元町石仏、岩肌から掘り出された高さ3mの摩崖仏
元町石仏は大分市中心街から少しだけ離れた上野台地東端にある薬師堂内にひっそりと佇んでいる。11世紀ごろの造立と推定されており、石仏群としては風化が進んだものが多いものの、本尊である薬師如来坐像は健在で往時を今に伝えてくれる。
日出町豊岡漁港内に鎮座 移設された二つの大石
大分県日出町豊岡漁港内の漁協関連施設南側に、小さくも鎮守の木々を思わせる中に大石が2つ鎮座している。この豊岡地区には、大石・巨石に関する場所や地名も多数あり、速見・宇佐地域の巨石文化の名残を感じさせる場所でもあった。
ワクド石(別府市) 別府大学体育館前交差点に鎮座するカエルの姿をした大石
別府市にあるワクド石は、別府大学体育館前の交差点に鎮座するカエルの姿をした大石。旧小倉街道の道標として、また旧大字北石垣と旧大字亀川の境界石として認知されていたもの。今も四辻の片隅で行き交う人を見守っている。
七ツ石(別府市) お稲荷様、温泉、パワースポット、合戦址が迎えてくれる
七ツ石は大分県別府市荘園の七ツ石公園内にあり巨石群、名称の由来はその名の通りに大きな七つの石があることから。パワースポットとしてだけではなく、稲荷社、温泉、御神木、合戦址など別府の歴史と癒しがつまった玉手箱のような場所。
大石の大石(別府市桜ケ丘) 旧三町村(石垣村、朝日村、亀川町)の境界石
この大石は大分県別府市桜ケ丘の道路沿いにデカンと存在しており、旧三町村(石垣村、朝日村、亀川町)の境界石であったことがしられている。かつては大将軍の祠もあったようで、交通と牛馬の安全を見守っていた事が分かる。
太郎塚・次郎塚 国史跡 実相寺古墳群を成す2つの円墳
太郎塚と次郎塚は大分県別府市北石垣で南北に並んで位置する円墳、2017年に国指定の史跡となった。鷹塚・天神畑古墳と共に実相寺古墳群を形成し、速見地域の首長墓の一つで6世紀末~7世紀初頭に築造されたと推定。塚名は百合若伝説に因むと言われる。
蓬来山古墳(大分市)へ 庄ノ原台地にある大分川流域最大の前方後円墳
県史跡である『蓬来山古墳』は、周濠を含めた全長は80m程で、大分川流域に現存する最大規模の古墳。同流域の首長に関すると考えられる墳墓群で、最初期のものと考えられている。
古宮古墳(大分市) 壬申の乱で活躍した大分君恵尺が眠る地
大分市街地からほど近い丘陵の南斜面にあるのが古宮古墳。壬申の乱で活躍した大分君恵尺(おほきだのきみえさか)が葬られているとされる。九州唯一の横口式石槨は、古墳マニアなら一度は見ておきたい場所だ。