先日、肩の神経痛に悩まされた時期があった。
何がなんだか分からないのだが、左肩から二の腕にかけての筋というかそこらが痛かった。
じっとしているだけでも痛くて、寝ても居られない。
しかし、なんとか別府温泉の共同浴場巡りで治ってしまった。
これこそ湯治だ!と別府温泉の偉大な力に感謝している。
その痛みの中、「釣りができなくなる!」、「竿が持てなくなる!」とうわごとの様に心配するおいらを暖かく見守ってくれたベッパー(別府温泉巡りファンのこと!)の2人にも感謝。
さて3月の3連休は、制作作業で動けない予定であった。
しかし先日の細山御大の余計な動画を見てしまったおかげか、昼になるとムズムズして仕方が無い。
もうだめ、アマゴが呼んじょるけん!
と言い残して家を飛び出し、良型狙いの支流へと向かった。
ルート開拓などのいらぬ思いは、この日に限って頭に浮かぶことなく、狙いをつけていたアマゴのポイントへ到着。
この時期はニジマス君も遊んでくれるはずと期待は膨らむ。
急いで着替えをするが焦っていたのだろう、ベストのチャックが閉まらない?というかファスナーの取っ手が見つからないのだ。
「なんで?」と良く見れば、上下が逆さまだった。
何してんだか‥、そうそうこれもブランクのせいだね♪
~2010年 エノハの渓へ第2話~
気分良く尺手前のアマゴをゲット
餌獲り場でクロカワ虫を仕入れてエノハ狙いを開始するも反応は全く無い。
ハヤの類でさえ相手にしてくれない。
午前中に人が入っていると推測し、竿抜けや攻め抜けポイントを意識しながら、見切るところと丁寧に流すところを完全に分けて、早めに上を目指しつつエノハの反応を探すことにした。
まぁ風が強いのもあり、攻めにくいのも確かだった。
竿は大好きなハヤ竿シマノ寒風5.3mに0.8号の天井糸を1.5m、ハリスに2lb(0.4号相当のバリバスゲーム)で針はグランのキジ・ブドウ虫をセット。
深いポイントは無いが、風対策を含めオモリはBをメインに使用。
初期の此処は逃せないというポイントで目印に小さな反応が出たが、風に強くあおられているので自信が持てずにこっそりと聞いてみるとラインが下流側に走り始めた!!
「やっぱおった♪」
竿の描く弧と穂先を時折確認しつつ、アマゴのひきを楽しむ♪
ヒラキを左右に走るアマゴが時折段を下ろうとするが今日のおいらは遊ばない!
2度ほど空気を吸わせてきっちりと取り込み完了!
「お?朱点も何とかあるやんか!」、これは嬉しくなるアマゴだ。
尺には1cmほど足りないがギンピカでないのも素敵。
これでブランクも開けたろ~^^ らーて、勝手に思い込んだ!
堰堤の前でゴゾゴゾしたら、ハヤ竿を潰した、え?!
この良型アマゴをゲットして、気分的にこの日の釣りは終わっていた。
「かなり変わったよ」と聞かされていた上流のポイント。
その確認をしながら、所々で竿をだしながら上流を目指し堰堤へと着いた。
相変わらず風は強い。先ほどから餌をつける手はがくがくと震えている。
う~ん、鮎タイツはやはり早かったか? と反省するもウェーダー系は持って無い。
しかも上は下着にシャツ1枚‥、実は慌てて釣り始めたので上着は車の中だった。
雨の吉野川水系解禁を思いだすなぁ♪
あの時はミミズが掴めずに針を手に刺したっけ♪
※註 二十代前半に突撃したこの雨の吉野川水系解禁はかなり地獄だった。みぞれ交じりの強風の中、もちろん手袋、合羽なしの上、ウェーダーではなく作業パンツに鮎足袋www
「寒い、てか冷たいよぉ」
泣きも入ったおいらは、この堰堤であきらめ竿をたたもうとした。
あれ?穂先と2番が固着してる。
「そっか、風も強いし振りまわしたもんなぁ」などと呟きながら糸を仕掛け巻きに巻き取り、固着した部分を触っていた。
そう、ただ触っていたつもりだったが、冷たさに手がガクガクするとこれまでの折れた(正確には折った)時とは違った音がした。
「メリリ!」
トボトボ歩いて帰る。
初めてだ、竿を握りつぶすなんて、トボトボと歩いて車へ向かうことにした。
う~ん仕方が無い、やっぱりブランクのせいにするしかないな♪
竿も折れたし(しつこいようだが正確には握り潰して折った!)帰りたいなぁと思いつつトボトボと車まで帰ってきた。
そのとき頭に甦ったのは、あの地元アングラー「浮き釣り名人」のオヤジさんの話。
かなり以前に聞いていた某川のポイント。
「あの川なら良いかもしれない!」
川幅もゆったりしてるし、予備竿なら源流用の超小継5.3mがある。
ちょい釣り気分で狙ってみることにした。
ニジマス乱舞! アマゴはばらす!
車で移動後、オヤジさんが教えてくれたポイントへは少し歩いていく。
川原に降り立ってみるが、フフフ、もちろん誰も居ないじゃあ~りませんか♪
基本の仕掛けは先ほどと変えていない。
深さは1m前後だろうか、まずは得意のDPN釣法ではなくナチュラルドリフトっぽく攻めてみる。
しかし風は相変わらず強いままなのでオモリは気持ち重めでスタートし、底ではなく中層から少し下を意識して流していくと、すぐに反応があった。
ホホホ~ん。8寸越えのアマゴちゃん♪
ただ魚体は美しくないので即ポイ♪
続けて同サイズも似た感じ‥。
そこで一つ上のポイントに仕掛けを投入し何度か探っていくと目印が止まった!
「来たよ~ん」と一人で声を上げてみる♪ ググっとラインが下流側に走った。
アマゴの尺前後と判断し下流側へゆっくりとくだり、空気を吸わせようと持ち上げるとアマゴの姿が見えた。
ラッキーじゃんかぁ♪ と思った瞬間嫌な首振りダンス、と同時にふっと穂先が軽くなった‥。
「あいた~、こげんこっちゃいかれん!」
悔しさで頭に血が上る。多少無理めな勝負だったか?
いやいや、そうじゃない油断だ!
切り替えて一つ上のポイントで勝負するとすぐに反応がある。
また良型の手ごたえだ、先ほどのエノハよりも大きそうな引きが竿に伝わってくる。
反省からか、穂先から竿のしなりをしっかりチェックしながらやり取りをする。
一つ下の先ほどばらしたポイントへ下らせ、取り込み準備に入るとちらっと姿が見える? 嫌な予感が‥。
タモに納めたのはニジマスの尺1寸ほど。
アクリルケースは30cmなので入らない。
幅が太いし腹がぼってりしてる、一体何喰ってるの?それでもヒレピンで、体側の虹色も美しい。
先ほどのアマゴよりサイズは上だろうが、満足できない! アマゴの尺越えが欲しい!!
撮影を終えてお帰りいただく。
まだ狙えるはずだ! そう力みながらもう一つ上のポイントへと足を向ける。
この後全く同じことを繰り返す学習能力の無いおいら。
ほぼ同サイズと思われるアマゴをばらして、同サイズのニジマスをゲット。
そしてまた同クラスのアマゴをばらしてしまった、もう嫌になってくる。
帰宅してから、この日の反省点はアワセにあったと結論している。
ピッと素早く的確な力強さがなかったんだ。
当然のことながら釣っている時点で頭には血が上ったままなので、そんな反省は全くしてはいない♪
こんなに大型の反応が良い日に巡り合えるのは中々無いやねと、とにかく竿を振り餌を流して行った。
尺2寸のニジマス、ただしアマゴは…
次のポイントだ! と次々に狙っていくも、あがって来るアマゴは8寸越えだが9寸は無いクラスばかりで朱点は見えない。
この状況下では決して良型と言えないサイズばかり。
次第に時間は少なくなっているが尺越えのアマゴは反応するはずだと信じ、針を新しいものに変え、ハリスのチェックも怠らなかった。
そして集中して流していると仕掛けが止まった。
ん?根がかりなのかと気持ちだけ竿をあおれば、ラインが「のそっ」と上流へ動く!
こりゃバラセんな♪ とやり取りを開始。
魚はパワーのある竿をグイグイ絞ってくれる。
下流の段に下らせないおいらのやり取りに、魚は上流へと突っ込む!
根擦れや潜られないことに気を配って引きに耐えていく。
おいらの感じだが、ひきはニジマスがトルクフルで、エノハがシャープという感じなので、やりとりしていればおおよその判別はつく。
今竿に感じられる魚の引きは残念ながら、「おそらくアマゴじゃない」‥。
ちとタモが使いにくいので、岩場にズリ上げるとやはりニジマス。
それでもサイズは尺2寸をゆっくりと越えている。
胸ビレをはじめ、それぞれがっしりとして自己主張をしている事にアマゴではないもののサイズ的には満足。
とにかく写真を撮ろうとしたが、尺2寸を越えてくると片手持ちのセルフ写真はとり辛い!
作業場からチンの字でも呼び出して、撮ってもらおうかなどと考えている間にニジマスも弱っていくので、お帰りいただいた。
50cmクラスの魚体が入るアクリルケースが欲しくなってきたかも♪
まだアマゴを諦めず流し続けるおいらに再びチャンスがやってきた!
この引きはアマゴだろ♪
と目をこらすと下る姿は尺サイズのアマゴのようだ。
「やっぱ粘ると応えてくれるんだな♪」とルンルン気分のおいらに最後のバラシが訪れた。
アマゴの尺は遠かった…。
さぁ帰ろうか、道端の桜も綺麗だろうしな、ふぅ。
ハヤ竿哀歌
桜と夕陽の美しさに車を止めて撮影。
そして反省の時間がやってきた、竿も折ったし、アマゴもばらしてばかり。
あれだけ乱舞してくれたのになぁ。
ニジマスだけだと、やはり悔しさがこみ上げる。
愛用していましたハヤ竿はシマノの寒風5.4mでした。
補修も重ねて使い込みましたが、今は静かに眠っております^^
こんなにアマゴをばらしてしまうとは‥。
やはりブランクのせいですよね!!(涙・涙)
2010年エノハの渓へ第3話は、
大分川支流の七瀬川、阿蘇野川、芹川、花合野川、由布川他支流を回ってみた時のお話で、藪沢突破を含めて彼方此方へと回ったものの、残念ながら大物に出会うことは無かった。
その中から入渓しやすい阿蘇野川や花合野川を回った時の釣行記となります。
他の藪沢は、エノハの生息確認と云いますかwww