GWにのんびり番匠川でエノハ探し
~2005年第8話~
大分県内で水の清らかさといえば、おいら的に一押しは県南部の番匠川水系。地元の人が、「ホタルの乱舞は水質の悪化が引き起こした!」とも言うほど贅沢な土地柄でもあります。
キャンプや川遊びにも、屈指の自然環境がある場所。バンガローやらトイレ、自販機などの色んな施設? 嗚呼そんなのあったんだなぁと思わせる場所のひとつだと思ってます。のんびりと時間を無駄使いしたい渓流マンにオススメの場所です。

林道沿いに番匠川の支流を上る

前日に雨も少し降ったからと期待していたが、川の水量はあまり増えていない様子。その上ますます川底がガレた感じがして、哀しくもなったのは残念。写真上の林道を上流へと向った。
何処までも続くような真っ青な空を尾根線の上に望みながら、同行のK君とあちこちの支流を攻めてみた。
彼はテンカラとルアーにてのチャレンジ。おいらもこっそりと毛鉤をするということで、自ら巻いてくれたエルクヘアカディスをいただきました♪ 是非ともこれで釣らせていただきます。
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■竿=シマノ「渓峰」ZD5.3m硬中硬(修理完了♪)
穂先PEを4cmほど
■糸=バリバス ゲーム2lb(0.4号)を通しで
■オモリ=バリバスエコオモリ G2~B号
■ハリ=オーナー キジばり 7号
■エサ=ミミズ
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穂先を修理しての初釣り♪ 回転式のリリアンを超感トップに再び変更。荒い使い方をするので、PEを結んでます。このほうが折れないような感じですから。
これまで攻めたことが無かったこの谷の上流部を試してみることに。はじめてすぐK君のテンカラに反応があった。その後もエノハがポツポツながら毛鉤に反応してくる。けれど、おいらのミミズ君には振り向いてくれませんでした。

だんだんと上がってみると滝に行き当たった。ここでもK君は1本ゲット。一杯浮いているという話にテンションはあがり、かなり粘ってみたがアタリを取り逃がしてしまったのは残念。
この滝を巻いて、上も釣っては見たものの反応はないので、谷変えを決定。「う~んGWのせいかなあ」なんて思い、釣果にはこだわらずのんびり行こうと考えた♪

おさびし谷にてクチナワと遭う
道路脇がくえて(崩れて)いる場所を突破し、新しい沢に入ってみたが反応は良くない…。エノハは何処に行ったのだろうか?水量が少ないのが決定的な要因かもしれない。
帰り際には、山椒の群生地を発見♪ 一株を家にお持ち帰り。
以前一人で釣ったときに、何となくもの哀しげな谷という印象から、おいらがおさびし谷と呼んでいたところにも足を運んでみた。
2人してどんどん釣り上がるが、反応も全く無い。これはどうしようもないと終わることにし、おいらが先に林道へとガザガザ上りはじめた。
手を壁の先端に掛け、ヨッコラショと体を上げた時に、「バサバサ」っと何かがうごめく音がした。ドキッとして音のした右側を向くと「へ、へびじゃ~!!」と叫び声をあげると同時に、奴はズペッドテッと崖を滑り落ちて消えた…。ビックリするやんけ、もう…。
ビビリのおいらを驚かさないで下さいな、クチナワさんよい。
K君は都合で、一足早めに切り上げた。自分は佐伯の親戚宅にも寄るので日暮れまでまったり釣ることにして、今日4つ目となる小谷へと車を走らせた。
夕マズメになって慌てていると…
川幅はゆったりとしているが藪もあるところなので、竿はゴーヨンだが仕掛けは4mほどに詰めて沢を遡る。日暮れも迫り全てのポイントを攻めるような時間は無いので、1投して反応がなければドンドンあがる。
時には次の投げ込みまで200mほどは上がってみるなど、精神的には焦っていた気もする。
そんな中、美しい落ち込みの流れの中に仕掛けを通すと、明確にスッと入るアタリが目印に出た。この瞬間を1日待っていたのかもしれない。
嬉しさに抜く事を忘れ、しっかりと竿を立てて引きを楽しむ。7寸をゆっくりと越えたサイズだった♪

久しぶりの番匠アマゴ♪ ここのエノハは大好きですねぇ。とにかく、これでなんとかボウズを逃れることができた♪ のんびりじゃなかったのかと一人突っ込みw

その後も1本同サイズに近いものをゲット。やっぱり楽しく引いてくれるのは嬉しい。
釣れていないと、そんなことでも川のステキさを感じてしまうこともある(笑!)。

今年のうちにもう一度訪れたいものです。
番匠川のエノハについて
アマゴ生息域の境界を大野川としている記述も多いが、番匠川にも昔から生息していたように聞かされている。以前からの混生域だという話も聞いたが、対岸の四国がアマゴ域だからどうも番匠川エノハ≒アマゴかなぁって気もする。
その後ではヤマメ域でアマゴが放流されたともされるので、個々のレベルで混交が進んでいたのだろう。番匠川のプロトタイプは分かりにくく、エノハの問題が古い時点から存在していたことが分かる。
今は放流もアマゴだけのようだが、写真を見ていただければ分かるように美しい魚体や黒点は大分川や大野川に見られる個体よりも一段上に感じられる。モチロン朱点も派手派手しさのないおしとやかさが感じられる。
ググッと盛り上がる背中からキュッとくびれる尾びれの付け根が象徴するボディラインはこの川の流れが育むものかもしれない。マダラの様に顔にもしっかりとパーのような黒点が入る点も見逃せない。