2005年の9月のこと、「もう少し釣りに行ける仕事にしなければ!」そんな意気込みで仕事を変えてしまった。
今考えてみると、これがいけなかった!24時間回転のコンビニ状態で動いてる、そんな職場のおかげで以前よりも暇が無くなってしまった。
渓流釣行を増やすという自らの目論見はもろくも崩れ、仕事のみに追われる日々。
その所為か、ブログやサイトを見ることすらなく、メールのチェックもできない日々…。
時間は作るものだとシミジミ思わされ、アマゴやヤマメへの思いが募るだけの日々。
「あ~、忘れてた」、ふとBBSを見れば18禁の書込みばかりじゃないか!?
反省しつつ復活を決意したはずが、結局2008年11月の再開を待つことに。
~2006年 エノハの渓へ第1話~
エノハ解禁日に川に行けない
毎年恒例のはずだった3月1日の渓流解禁日はボツ!
釣具屋でアレコレと道具を探す楽しみも何だか失せてしまい、何時もにまして気合の入らないこと夥しい。
解禁正月は、さっさと不貞寝してました。
気合も入らないけれどとりあえず出撃したのは3月3日。
午前中は大分川の七瀬川と芹川、阿蘇野川、午後から大野川へ移り久住川、神馬川、稲葉川と点々と探りながらの釣り。
【2021年追記】上の写真は県道412号線と同30号線を結ぶようにできた新道。このおかげで芹川ダム本流インレット部へ行くのが少し楽になったかな♪
時間がないのであちこちを見ておきたいものだと各川の具合、エノハのコンディションなどを探りつつ回ってみた。
釣果の方は、それぞれの川で2~3匹づつほど。それでもお笑いは着いてきた。
ちょっとした溜まりを渡っていると、
「何だか右足がオカシイ?」。
フムフムと足の裏を見てみると、ウェーダー右足裏のソウルが前から半分ほどはげている。
折角解禁直後の寒さ対策に購入したのだけれど。
「このまま上がるしかない?」のだが、歩きにくいことといったらこのうえない。
なんとか舗装道にまで上がると、「ペッタンコ~ピッタン」と変な音とリズムが繰り返される。
車までの道は近いが遠いw 嗚呼、哀し…。
その後の昼飯はモチロン、アルクの塩ラーメン♪
ママさんに新年の挨拶を済ませてから昼からの釣行を開始。
釣り終えた後は長湯温泉へと移動し、西洋軒での夕食もサフランラーメン。
若さ全開のラーメン2連で大満足ww
そしてお気に入りの長湯の天満湯にてのんびり。
長湯の芹川沿いを通った時は、飲泉場で一服も忘れない。
自分的には満足のいく一日とはなりマシた。
強まる雨中に響いたのは嫌な音
その何日か後、朝から雨模様。
水温も下がりそうで、「エノハの方はどげぇかのぉ?」なんて思いながらも良型が期待できる某ポイントへ到着。
朝7時頃から心配気味に竿を出してみた。
しか~し、反応は全く無い。
細仕掛けにはしなかったけれど、オモリの号数や位置を変え、エサを変えてみてもまるでアタリすら無い…。
とりあえずもう少し上がって反応を待とうと判断した頃、何だか大きな、そう雷のような変な音が聞こえてくる。
「雷にしては、オカシイんだが…」
自問自答しながらもすでにビビリの入ったおいらは竿をたたんで川を上がった。
すると、ミキサー車が降りてくる。
もしかしてと上流側へと足を早めれば、大きなユンボがゴンゴンと唸りを立てて作業をしているのが見えた。
ううっつ!
強まる雨足に全身を打たれながらスゴスゴと車へと戻ることになった。はぁ…。
まだ帰るには早すぎるわなぁ、そう思って車を上流に走らせるが、先ほどよりも雨は強さを増し、体にバタバタと音を立てて雨粒があたってくる。
「ちっと、おでぇのぉ」、と思いつつも急いで川岸に下りて釣りはじめた。
竿は5.4-4.5m、仕掛けの長さは3mほどの源流仕掛けに変更。
竿をたたんだり、だしたりの好きな釣り方♪
そんな中、エノハのアタリがあった、まだチャンスはあるかもしれない。
「やっぱ、アマゴは雨子やもんね」とおいらのテンションは、益々あがる。
エサを付け替え、もう一度流そうと身構え、気合を入れて振り込んだのに。
そう、「振り込んだ~」のに仕掛けは眼前のポイントに入ってない!
「やってもた…」
ポイントの上に大きく張り出していた木の枝に仕掛けが引っ掛かっていた。
嗚呼と思い、確認のため竿を軽くあおってみた。
雨と焦りで竿の2番がきっちりとはまっていなかったのか、怒りで力も入っていたのか。
ひとあおりしたときお決まりの事件は起きるのだ。
「パッキン~、コン・コン・コン」
パタパタとうるさい雨音の中、はっきりとその音だけがおいらの耳に響き繰り返された。
銀毛アマゴは期待してなかった川で
もう家に帰ろう…。
竿の折れた切なさとエノハの釣れない寂しさに車は家路へと。
何故気が変わったのか分からないが、帰宅途中に気なるポイントがあったのでちょいと竿出し。
すると一発で来たアタリに即抜いたけれど、舞う魚体に違和感を感じたおいらは確実なタモ受けを選択。
上の写真を拡大して撮ってみると、下になります。
う~ん、抜き受けするべきじゃなかったかなと思わされたアマゴ。
写真撮影後、即リリースです。
以前にもこの川の下流側で銀毛アマゴっぽくなっている個体を釣った事はあったけれど、その魚体に比べると弱冠体高もある。
きちんとアクリルケースで写真を撮っておけば背びれの黒色も見えたかもと後悔しています。
目の小ささや尾ビレがV字に切れ込んでない点が違うけれども、ウロコの出始め、パーマークの薄れ方、ヒレの色具合などがその特徴を示している。
体長は7寸ほどでまだ背の部分に黒点と薄茶色が残っているが、次第に消えていくのではという感じを受けた。
銀毛アマゴと魚名方言
アマゴの降海型はサツキマス、そのアマゴが生後1年目の秋に銀毛が始まって降海すると云われています。
長良川ではこの銀毛したタイプをシラメやシマなどと呼び、ヒカリ、ホオナガ、シロヤモなどはヤマメ(サクラマス)の銀毛タイプの名称で使われています。
【2021年追記】これ、もしかすると面倒なことになってるってのが実感ですなぁ。「シラメと銀毛アマゴの違い」みたいな感じで、元々あった魚名方言の感覚(昔からの地域の方の釣り体験)と銀毛アマゴ(魚類學とかの知識から)という新しい概念が入り混じっているというかねぇ。なんかサクラマスはシラメだとかさぁ、面白い言葉の変化をしているような気がする。岐阜や長野にフィールドワークに行って確認したいものですねぇ♪
上記記事を参考にしてますけれど、今のところ九州ではこのシラメ・シマやヒカリ・ホオナガに類する銀毛アマゴを呼んだ語彙は無いようです。
大野川や大分川の一部でみられる尺クラスの銀毛タイプへの過渡期でその特徴が良く出ているのか、それとも本当に川を降る気になっていたのだろうか?なんて、考えると楽しい♪
こんな1匹でもアマゴに会えたのは楽しいところ。
それでも朱点が無いのは辛いんですが…。
あ、竿も折れてましたね。はぁ、と溜息をもう一つ。
2006年 エノハの渓へ第2話へと続く♪
どうやら撃沈はまだまだ継続中かもしれませんでのw