菊池川のヤマメ釣りは、阿蘇の外輪山からの流れや標高1000m前後の山々から流れ出す支流が多いため、源流遡行好きには若干物足りないものの、そのたおやかな流れは多くの人に「これが故郷の川だなぁ」的な印象を持たせるように思える。
放流や管理も含め釣りやすく手軽な釣り場が多く、ヤマメ釣りにお勧めできる川なのだが、位置と渓相的に東九州(北九州~大分)方面の釣り人だと今一つ選択肢に入り辛いとは思う。
福岡や佐賀そして地元熊本の方々なら、メインの釣り場にするのもありだろう。ただし、阿蘇からの観光ルートにもあたり、菊池渓谷自体の人気もあるので釣り人以外の人出も多いのが難点と言えば難点だろうか。
九州の渓流釣り河川御三家や他人気河川の陰に隠れているが、数やサイズではなくヤマメの美しさで言えば、この菊池川ヤマメが九州の中でもトップランクに入るのは間違いなく、未経験の方ならばぜひとも一度出会っていただきたいものだ。
菊池川水系の概要
菊池川の源頭にあたるのは阿蘇外輪山の尾ノ岳(標高1041m)で、大分県日田市上津江の東南東すぐに位置する。その南麓より西流し阿蘇市と菊池市の境付近と下流にて菊池渓谷を形作る。緩やかに菊池市内を下りつつ、迫間川、上内田川、合志川を併せて山鹿市域に入り、玉名郡和水(なごみ)町にて和仁川(わにがわ)と合流後に南へと大きく流れを変え有明海に注ぐ。
その流域は熊本、大分の両県の7市5町(菊池市、山鹿市、玉名市、阿蘇市、熊本市、合志市、大分県日田市、大津町、菊陽町、玉東町、南関町、和水町)にまたがる。幹川流路延長71km、流域面積996平方kmの一級河川。
源流部の菊池渓谷は阿蘇くじゅう国立公園の区域内で名水百選、森林浴の森百選、水源の森百選、日本の滝百選にも指定され、自然環境が豊かな地域でもある。菊池渓谷が観光地として賑わいを見せるが、菊池川の流域にはそれ以外にも見どころは多く、歴史ロマン好きとしては西南戦争の激戦区の一つとなった「田原坂公園(熊本市植木町)」や謎の隧道型遺構として知られる「トンカラリン(玉名郡和水町)」などをお勧めしたくなる。
菊池川水系の各支流
菊池川水系の主な支流には、合志川、岩野川、迫間川、内田川、木葉川(このはがわ)、和仁川、上内田川、河原川などがある。ヤマメ釣りには、本流筋及び木護川、ナメリ川そして岩野川、迫間川、内田川に鞍岳方面などを中心に釣り場を開拓していくと良いだろう。
個人的には合志川に多く生息していると聞いた「せいじゃんばば(オヤニラミ)」とは出会っておきたいものだ。(参照:肥後国之内熊本領産物帳にみる熊本の川魚名)
流域の上~源流付近にはキャンプ場、ヤマメの釣り堀、食事処などもあるので、子供連れで観光がてらに遊ぶのにも良いところ。GWや夏休みそして紅葉の時期の家族旅行コースにいかがだろうか。
菊池川および熊本県内その他河川と渓流釣り
菊池川以外で熊本県内の渓流釣り河川・漁協解禁情報も下記の頁に掲載しております。
釣行の参考になれば幸いです。
また、ヤマメ(マダラ)初釣行の情報収集用に参考となるサイトもピックアップしております。
【記事の終わりに】
菊池川も詳細情報と写真が残念なことに足りないため、各支流を紹介するのは今後の活動にかかっておりますので、応援のほどよろしくお願いいたします。
全体の標高の低さと阿蘇外輪山からの緩やかな流れっぽくて、杖立川水系や稲葉川に玉来川の源流部からイメージが大きく外れないため放置したままもう云年という時が過ぎちゃいました。ちら見程度には何度か行ってるので楽しげな印象を持ってますし、赤いヤマメ達にはかなり魅了されてます♪
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