美形アマゴの息子とヤマセミと 大分川支流七瀬川

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2004年エノハの渓へ第8話

大分川水系の七瀬川は大分市の郊外、主に稙田、敷戸、寒田などの地域で親しまれている川だ。
地域の小、中、高校での各学校歌、運動会の応援歌とその名は常に登場するので、この区域に住んでいた私もどれだけ口ずさんだか数え切れない。

中学校の遠足で七瀬川の支谷上流に出かけたことがあった。
「ここにアマゴがいるのかな?」
という私の問いに、
「居る訳ないやん、もっと山奥やろ~」
と答えた友人の言葉が自身に強く残っていたのだろうか、七瀬川を釣るのは大学卒業前後となり、本格的に渓流釣りのポイントとして認識したのはここ数年前後のこと。

~2004年 エノハの渓へ第8話~

金色に輝くアマゴの棲む谷の子ども達ならと

この日は昼からチンの字と七瀬川の小さな沢に居た美形の金色アマゴを求めて入渓。

期待をしながら入ったものの、他の釣り人とぶつかり上流と下流で谷割りをした。
なんどかアタリはあったもののハリにはのらず、2人とも上へ上へと向う。

美形アメゴの子ども

なんとか2人とも1匹づつだが、良型どころか可愛いおチビちゃんサイズだったのだが、去年の美形アマゴの子どもたちだったらいいな~! と思える個体を釣ることができた。

「居てくれたんだな~^^」と、なんだかほっと一安心。数も型もでたわけじゃないけれど、この日はホノボノとしたそんな1日になった。

そんな金色アマゴとの出会いはこちらにてご紹介。

まぁ時期的には放流したてという気もするが、大分川の放流の数や箇所と他で釣れるアマゴとの朱点の数の違いを考えるとこの小さな谷で再生産しているのではという希望を持った。

野イチゴ

野イチゴが道端にあれば、摘まんで口に。
気持ちだけど栄養補給になるかもですw

反応が薄い中、粘った末の尺アマゴ!

さて別の日、午前中の仕事を終えてからチンの字と合流し、七瀬川に出撃!
仕事が終わってから釣れるという場所があることの幸せを感じます♪

ポイントを探る釣り人

ところが、あまりの反応の無さにポイント移動を決定。

/_/_/_/_/_/ 憧渓の仕掛け _/_/_/_/_/

■竿 がまかつ マルチストリーム5.3m
■糸 zaito 鮎 0.3号
■ハリ グラン きじ・ブドウ虫
■オモリ ガン次郎B~4B
■エサ ミミズ

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渓流釣りの道具
ベストの背中にはアクリルケースとカメラ等

おいらの車が違ったので「鯛釣り唄」を聞けないチンの字。
これで釣れなかったら本物か…?
などとお互いに笑いあいながら、良型ポイントに到着。
しかし、反応はここも鈍い。

その上に、風が強くて糸がふわ~っと浮きかける。
対処の方法を考えることが面倒くさくなるとやる気も失せる。
「それじゃ」と竿をたたんで少し上のポイントを目指そうか、そう思ったときに上手で何だかバシャバシャと音がする。

「なんじゃ?」と思ってみると、チンの字が良型っぽいアマゴをかけた。
おいらの【羨ましいゾ】光線が通じたのか、【鯛釣り唄】を聞いてないのが悪かったのか、残念ながらのハリはずれ…おそらくの9寸越。

このあとチンの字は仕掛巻も流すなどついていない1日となった。

ばらしたポイントを見切り次の大場に到着、2人ともここで粘ってみることに。
おいらは普通に流すが反応はない。
そこで今年のテーマの一つでもあるDPN釣法(※1)で、かなり底を意識しながら順々に流れの筋や沈み石の周りを攻めていく。

1度目のアタリはなんだか、モゾモゾとした感じでしっかり咥えてこなかった。

そこで少し上の流れから入れてみるとしっかり喰ってきた!
糸は0.3号なので丁寧にするつもりだったが、泳ぎがタルく重いだけってな引き。
あいた~、そんなにないのかと思い一度空気を吸わせて取り込もうとしたが失敗。
岸際に走り始めた。

おいらも慌てていたのか? その姿をみていたチンの字が、
「切らさないで下さいよ~」、と笑いながら声をかけた。

これで精神的にも落ち着いたのか、再度いなして取り込みも成功。
それほどでもないか?、と思ったがぴったりの尺アマゴ(30.3cm)。
最近は型を見てなかったので、久々の尺物に口元も緩んできます。

尺サイズのアマゴ

※1)ドップン(D)と沈めて、プラプラ(P)とナチュラル(N)に漂わせることを意識する釣り方。
型狙いの時に使用している。
別段大したものではないが、名前を付けたほうがかっこいいかな?って感じ。昨年の体験から挑戦中。少しずつ形になってきてるので、解説できるようになれば。

尺アマゴ

追記:四国アメゴを釣っていた頃のリリース率は3~4割ほど、九州に戻ってからは7~8割で、2003、4年からほぼ10割になってしまいました。

ヤマセミの棲む七瀬川の谷

この日は休みのてつ兄さんが先に入渓し、それにおいらが合流する釣行。
待ち合わせの石橋に着き、2人で仕掛けを準備しながら話していると…、何だか鳥が来て橋の真ん中に止まった。

ン? カワセミにしては黒いし、大きいんじゃないと思ってよく見ると頭にトサカのような盛り上がりがある! 2人とも息を呑んで見つめていると、ふっと飛び立った。

ヤマセミ
Mprasannak , CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons

憧渓:「もしかして?」
てつ兄:「ヤマセミっしょ」
もう、大興奮~。大分市街から30分ほどの所に居るなんて、いつもの場所はやっぱり大切なところなんだなと再確認できた。

久々にカマツカも釣れたしネ。って仕掛けを底につけて止めてんじゃ…、まぁ気にしない気にしない♪

てつ兄さんは、ミノーでアマゴを狙う。今年からの渓流チャレンジだけど、釣り歴は長い。

ルアーでのスズキ狙いなどで培ったテクでしっかりポイントを攻めている。
何でもそうだけど、やっぱり1つ形を持っている人はすぐに馴染むんだね。
この日も最長の8寸5分ほどから4匹のアマゴほどをゲット。
ただ、この日はロスト+αも多くツキは無かった…。

タモ入れをしている釣り人

あ、先日もおいらと同行したときにグラサンが流れたし、おいらと相性が悪いのかもなどと心配しました。次回でわかるかもネ“てつ兄”さん?

アマゴ

交互に釣ったおいらも4匹ほどアマゴをゲット。エサはミミズでした。

この日の帰り際、月夜にホタルが名残惜しげに2人を見送ってくれました。
やっぱり、七瀬川っていいな♪

月夜までの釣り

追記:七瀬川は近いから暗くなるまで釣ってた記憶はある。んだけどのぉや^^;

2004年『エノハの渓へ』第9話へと続く♪

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