かけあがり、木化け、渓相、毛ばり、ゴルジュ他、渓流釣りに関連するか行の用語を解説しています。
か行の用語あれこれ
※渓流釣り及び関連する沢登りや登山に関する語句も一部含みます。
渓流釣り用語 か
●カーボンロッド
カーボンファイバー(炭素繊維)をベースにした竿。出た当時は革新的であり、その軽さに驚いたもの。今時はグラスの方が珍しくなってしまった。ルアーでもそうだったが、グラスののっぺりとした感じがすきだという輩も居る。
●かけ上がり(カケアガリ)
水底の深いところから岸に向かって浅くなっている傾斜面。または段のようになっているところ。エサが流れて集まるところであり、魚がつくところ。
●型
魚の大きさを指す。「型を見た」と言えば、魚が釣れたと言う意味か大物が出たということになる。
●渇水
雨が長期間降らなかったり、上流のダムが放水を中止したために、川の水量が少なくなった状態。とくに里川では、田んぼの水取りが多いと、この状況になるところが多い。釣りにならないことが多いが、腕の見せ所でもある。
●釜
滝壺や一枚岩に大きく口を開けた落ち込みのこと。
●カミシズ
割れ目の入ったオモリで、歯で噛んで糸に固定するもの。カミツブシとも言う。昔はティッシュを糸に巻いて上からうっていたが最近ではゴム張りのものがでた。便利になったものだ。⇒オモリ
●上手(カミテ)
釣りをしているときに、自分よりも上流側のこと。
●涸れ沢
雨が降ったときは水が流れるが、普段は水の流れの無い沢。
●ガレ(場)
山の斜面が崩れて岩石が転がっているようなところ。落石危険、注意せよ。
●川通し
林道や登山道ではなく、川を忠実に上ること。完全遡行。
●川虫
川で採取できる虫で、エサとして最高。主に水生昆虫(カゲロウ・カワゲラ・トビゲラの仲間)を総称していう。種類としてまた川によって喰いが良いものと悪いものがある。
●河原
川べりの砂や石の多い、水の流れてないところ。憧渓の昼寝ポイントの一つ。
●潅木(かんぼく)
川沿いに生えた低木。遡行の際や振込みの邪魔になる。タモなどを引っ掛けて破いたり、折角釣ったエノハでハヤニエを作るのにも利用される場合がある。
渓流釣り用語 き
●木化け
渓魚を釣るため、付近にある木のように振舞い、魚に気配を感じさせずに釣る行為で、心構えと言える。釣りキチ三平の毛ばり仙人の必殺技。⇒アプローチ・石化け。
●キャスティング
主にルアーやフライなどで仕掛けをポイントに投入すること。エサ釣りの場合は、振込みという方が素直で美しい。
●魚信(ぎょしん)
アタリのこと。三平君の魚紳さんとは異なる。ミャク釣りの場合止まったり、左右に流れたり、上下にでたりと難しいことが多い。そのせいか憧渓の釣果はさっぱり上がらない。
●魚道
河川にある堰堤に付属し、魚の通路として設けられた水路。山奥の堰堤にある枯れた魚道ばかりでは魚は上れない、哀しくなる…。
渓流釣り用語 く
●グリップ
竿の握り部分を指す。又は、握りこむ行為。
渓流釣り用語 け
●渓相
川の様子・状態。周囲の風景を含めていう場合もある。
●外道
目的以外の魚。一般的には釣っても歓迎されない。
渓流釣りの場合はアブラメ、ハヤ、イダが多い。底についたことを気づかないまま釣る憧渓にはドンコやカマツカが多い!?
●毛バリ
水生昆虫、陸生昆虫に似せ、動物の毛で巻いた擬似バリ。カガシラやフライともいう。
●間(けん)
長さの単位で1間は約1.8m。現在の3.6mなどの渓流竿が生まれてきたといえるが、昨今ではあまり使わない表現。しかし、尺や間、フィートやヤードなど和洋問わずに約30cmくらいを単位の基本とするのが人間の経験値から生まれた自然の長さだと感じられる。
●源頭
川の源となる頂の山。
●源流
川の源。源頭に近い部分の流れ。ここを目当てに行くのも渓流釣りのスタイル。
渓流釣り用語 こ
●合流点
沢と沢、本流と支流など流れが合流するところ。出合いや落合いなどともいい、地名になっていることも多く。地図を見るときの楽しみ。
●ゴーロ
沢筋に石が沢山ゴロゴロと転がっているところ。上流部に多い。
●護岸
川岸や川底などが水流によって崩れないようにコンクリートなどで補強すること。
●ゴボー抜き
タモを使わずに魚を抜き上げること。単に抜くとも云う。ぶっこ抜くなどとも言う。
●ゴルジュ
谷間がのどのように狭まったところ。ゴル・廊下などともいう。
増水時には危険を伴う場所となる。
参考文献、その他
参考文献
- 「広辞苑」
- 「ヤマメ・イワナ釣り完全マニュアル 渓流釣り」 下田香津矢 成美堂出版 2001年
- 「新 ヤマメ・アマゴのすべて」 週間釣りサンデー編集局1989年
- 「ヤマメ・アマゴその生態と釣り」 加藤憲司 釣り人社 1990年
- 「渓流釣り道場 入門編」 大陸書房 1992年