筆者が本格的に渓流釣りにのめり込んだのが、高知県の中央を流れる鏡川。
下宿していた高知市朝倉甲から自転車と原付で、朝に夕にとアメゴを追いかけていた。
一番近いアメゴ釣り場まではチャリで30分くらい。
そんなに数釣れる箇所ではなかったけれど、初心者でも釣りやすい解禁初期のポイント兼初夏からは泳いで遊んた場所。
樽の滝はどうなっているのか?
山姥の滝のゴトゴト石はどうなっているのか?
毎日のように顔を出していたお店のおばちゃんは元気だろうか? なんてことが頭の中をふとよぎる…。
そのころの想い出を少し記しておきたくなった。
どれもが20年近くいや既に30年以上も昔の話となったけれど、ご笑覧をば。
第1話の記憶に続きバラシの話なので、初心者や入門者の方はじっくり読んで「筆者のやらかし」を真似しないよう期待する♪
~ エノハ・アメゴ釣りの記憶 第2話 ~
鏡川支流東川川にての体験談
地図を見てゆくと四国には○○川川という名称のついた支流が見られることに気づかされるだろう。
九州ではこんな名称は少ないが、○○谷川ってのが同様の意味と考えたい。
何時の頃かは不明だが、これは元々の地名が〇川であったところに地名や河川名なりの確定が行われた際、最後に「川」と付けられたものかもと思ってる。
特にホームリバーとも言える鏡川水系には、穴川川、高川川、東川川、西川川、網川川とある。
ちなみに、穴川川だと「アナガァガァ」と発音するとそれらしく聞こえる。
んでこの東川川周辺の地図はこんな感じ。
80年代後半から90年代初頭の鏡川のポイントは、水量次第だが少しでも上流だと思っていた。
そんな筆者が東川神社前の広場に原付を停め、釣り上がった日の話をしていこう。
タモが無いとこうなるという見本
さてさて、昔話風にアレンジしてみよう(笑)。
言葉は土佐弁でなく、大分弁でご勘弁のほどを。
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むかぁし、昔のこっちこ。
もう夏ん盛り、っちゅうような日のこつじゃった。
朝倉(高知大学周辺の事)に住んじょるアメゴ釣りん気狂いんじょぉが、4人ほど東川川で遊びよったっち。
みんなが、「神社周りから釣ろうか」っちゅうとんのに、1番年上ん憧渓っちゅうシだけが、独りでちっと(=少し=田舎距離なので土地によるw)上にある家んあたりから釣り上がったんじゃと。
見よるとな、そん憧渓さんはな、6寸ぐれぇのアメゴやアブラメをポツポツと釣りよったごたる。
その後でな、二抱えくれぇある大岩のエゴに落ち込んでからヒラキに払い出す、川の幅が2mもねぇくれぇのな、そりゃぁいい場所に着いたんじゃ。
そんな所じゃけんじゃろう、なんやら気合いを入れよったごたっちな、「ん?」やら「アタリか?」やらブツブツ言いながら釣りよった3投目くらいやろうか。
竿に大物の手ごたえがあったそうじゃ。
あとじから聞くとな、憧渓さんは、「糸もしっかりしとったし、そげぇ大きくねかろっち思うたんよ」ち言いよったワ。
じゃあけんじゃろう、ちっと下にある瀬に下られながらも、強引にアメゴを寄せたみてぇやった。
それまでん憧渓さんはな、抜くか岸にブリ上げるか、しかしきらん(=出来ない)やった、と。
まぁ簡単に言うちから、アメゴを掬うタモを持ってねかったんじゃぁわえ。
それでもこんアメゴを、なんとか手で捕まえちハリを外したんやと。
でんな、大物あめごやったけんな、わりぃことに手ん中じ暴れてスルっと抜けてしもうたんじゃ。
見よるとな、憧渓さんは間抜けじゃぁなぁ。
捕まえるもん(物)もねぇのに、川ん中へアメゴを5、6歩追いかけてツッ転んじ、頭からずぶ濡れになったまんま、しばらく呆けておったちうことじゃ。
下で釣りよった仲間と一緒に帰って行ったんじゃが、ず~っと「尺が、尺が…」ち、1週間はうなされて言い続けたっち言うことじゃ。どんこんならん話じゃのぉ。
その後な、高知市内にあった岡林釣具店でな、ナントのタモを1,000円で買う憧渓さんの姿を見たという話じゃ。
もすこす、米ん団子。もう1話あるほでな。
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脚色してますが、実話です。はっきり言ってオオ間抜け♪
【使用していたと思う道具類】
竿 :ニッシンの3.6m硬調
エサ:ミミズ
糸 :シーガー0.6号
ハリ:がまかつのアマゴ半スレひねり
渓流釣りにはタモを携行いたしましょう♪
鏡川本流にての体験談
サツキマスをはじめとしたアメゴの知識が入った後の頃。
鏡川本流筋に大アメゴやサツキマスが居るかもしれないと上流から下流まで釣り場を広げることになった。
確かに本流筋にもアメゴは居てサイズ自体で言えば各支流部よりも良かったけれど、魚影はかなり薄かったように思う。
ちょうど、ルアーの師匠(現愛媛県在住のT氏)に吉野川水系でイワナとアメゴの尺物やらをハスとブレットンで釣りあげたのを見せつけられた後は、ルアーにも触手を伸ばし始めていた。
リールのドラグ調整をしておかないと…
9月の台風一過の増水後、大穴峡より上流かつ桑尾の沈下橋から下流あたりだったと思う。
鏡川のダム上の本流筋はささ濁りのベストコンディションではあったが、通常より50cm以上は水位があがったままだった。
今思えは「良く流されなかったものだ」と冷や汗ものなのだけれど、当時は若かった(苦笑)。
淵やら瀬やらでポツポツ7寸以下が反応してくれていたので、期待を持って吊り橋の上手にあるポイントに入った。
ハスルアーを使ってみたが、強い流れに負けている気がしたので、落ち込みのむこうにあるトロ場に投げ込み、カウントダウンしてからポイントを横切らせて巻いてくると何やら反応があった。そのまま続けてみたが、反応は一度で消えた。
そこでブレットンの7gに切り替え、同じようにトレースしてみるとしっかりとしたアタリ。
竿をしっかりと合わせてみた。
増水した強い流れの中を魚がグンと下っていく。
ルアー竿にこんな魚が来るなんて初めての体験だったためか、対応の仕方が遅れすぎた。
魚は下流側へと走りつつ大きくジャンプ!
何事かと思う間もなく目にはこれまでに見たことの無いサイズのアメゴらしき魚体が映るも、
「えっ??」
と竿に張りが無くなってしまった。
家に帰ってT師匠にその話をしてリールを見せると
「ドラグ調整って知ってますか?」という非常にありがたい一言をいただいた。
この出来事以来ドラグを調整することを覚えたのだけれど、渓流釣りでは木郷以外で役にたったためしはないのが情けないところか。
リールにはドラグがついております、特に始めたばかりだとやりがちなので渓流釣りでも調整を忘れずに参りましょう(笑!)
アメゴを獲りきるためにも道具の事は良く知っておきべきでした^^♪
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