渓流釣りでも危険なハチやヒル等 意外に遭遇するものです!

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渓流釣りで遭遇する危険な生物は熊や猪だけでなく、スズメバチ、ダニ、ヒルといったものもあげられます。

ニュース等でもご存じかと思いますが刺されたり、噛まれたりすることで死に至る場合もあるため、小さいからと侮ることのないようにしたいものです。

ただ渓流釣りの場合だとこれらの生物は餌にもできますし、キチンと注意しておけばあまり気にしすぎることはないと思ってます。筆者の体験ですとアシナガバチのハチの子も場面によっては喰いが良いですが、採取の際に刺されることもありますので、採取などは自己責任でお願いします。

渓流釣りの現場で厄介な昆虫類と環形動物

渓流釣りにて、動物に比べるとかなり小さいためついつい忘れがちなのが昆虫類。

ハチやアブは刺されると痛みを感じ腫れたり水膨れになることがありますし、釣りに集中している時に突然スズメバチが飛ぶ音を聞くだけでドキっとすることでしょう。またダニ類(マダニ、ツツガムシ他)が、日本紅斑熱・ライム病・ツツガムシ病などの感染症を引き起こすこともあります。

環形動物のヒルは血を吸うことで知られてますが、一部の種類は体内に入って大きくなるものもいます。

これらは地域や場所によりますが、渓流釣りに行くとかなりの確率で出会うため注意は必要です。

スズメバチ(ハチやアブなど)

アブは刺されれば確かに痛く腫れたりするくらい(刺されない方が良いですよw)ですが毒のあるハチはちょっと厄介で、スズメバチ、アシナガバチ、ミツバチがあげられます。

スズメバチ David HablützelによるPixabayからの画像

特に危険なのはスズメバチで国内には16種程が生息しており、中でもオオスズメバチ、キイロスズメバチ、ヒメスズメバチ、小型スズメバチなどによる被害が多いという。厚生労働省人口動態統計では、ハチ刺傷による最近の死亡者数は毎年10~20名と報告されており、その死亡原因の多くはハチ毒によるアナフィラキシーショックであるとされています。
これはハチ毒自体による死亡でなく、多量のハチ毒(神経毒)注入によって身体に麻痺が起き、呼吸不全や心停止に至る事を言います。

目の前を釣っていた同行者が突然止まり前方の指さした方を見ると、側壁の岩肌の上にバスケットボールより大きそうなスズメバチの巣が…、渓流釣りを続けているとそんな経験をするかもしれません。この場合はおそらくキイロスズメバチの巣で、大きいものは直径80cmを超える物もあると言います。
どんなに良さそうなポイントでも頭上周辺にハチの巣が来るのは危険ですので、回避して先を目指しましょう。

厄介なのがオオスズメバチで、木の根元などの土中や樹洞などの閉鎖空間に巣を作ります。経験上から林道などのすぐ近くには作ってないですが、川から脱渓時など動物が良く通る場所でない箇所を通る時に注意が要ります。

もしも刺された場合ですが、近くに巣があると仲間が集まり多量に刺される可能性があり益々危機が高まるので、その場所から離れて応急処置を行います。ちなみに昔聞いていた「尿をかけろ!」というのは、残念ながら効果がない。

  1.  傷口を絞るか吸引器を用いて、毒液を体内から外に出す。(口で吸うのは危険!
  2.  傷口を流水ですすぐ(患部冷却、毒液排出)
  3.  医者へ行く

山作業とかに慣れたりしている人だとスズメバチでも手持ちのタオルなんかで「バシ!」からの靴でグリグリで済みますが、週一山で釣るような人は止めておきましょう。

ちなみにスズメバチは岐阜県、長野県の山間部では食用にする事が知られてますし、地元九州の高千穂でも人気食材です。また、ハチの子は良い餌にもなりますが、積極的に採ることをお勧めしているわけではありませんよ(笑)

ヒル(環形動物だったw)

子ども時分に九州の田舎へ行けば田んぼにヒル(チスイビルかと思う)は居たが、それほど沢山いたという感覚はなく「噛まれたらやだなぁ」くらいの感覚った。

渓流釣りで厄介なのはヤマビルで、湿気の高い森林や沼地などを歩いていると、取り付かれて血を吸われることがある。可愛いと思うかグロいと思うかは人によるだろうが、ヤマビルはシャクトリムシのように身体を「うにょぉぉん」と伸び縮みさせながら移動する。

高知に居た頃はそれほどでもなかったが、大分県南から宮崎県を釣り歩くようになると次第にこのヤマビルに噛まれる回数が増え、多い時は2~3か所。中でも最悪だったのは、下半身の至る所をヒルに喰いつかれ、全てを採るには庭の一角で下半身を晒し他人の手を借りなければならなかった(20匹までは数えたが後は…)ことだ。そんなおかげか、今でも気持ち悪い感覚はあるものの悪い意味で慣れてしまった感がある。

自分の噛まれた経験から思うに、漫画や小説などで上から降ってくるような表現はあるが、それよりも草場を歩いている時にひざ下まわりから靴に取り付いて、シャクトリムシのように上がって行き、服や靴の裾や袖口などの隙間からもぐりこんで皮膚に到達し噛みついて血を吸い始める。

嫌らしいことにヒルの唾液には麻酔成分があるらしく、噛まれても痛みを感じないまま血を吸われてしまい、出血を見て「あ、やられてる」と気がつく場合がある。ただ、普通であれば傷口も数日内に治るし、毒性がないといわれるのは救いかも知れない。

十分に貴君の血を堪能した場合は、すでにポロリンっと落ちているので、まぁ傷口が若干痒い程度。
しかし噛まれている状態一番やってはいけないのが、手でヒルをこそぎ取るようにする方法かと思う。山に慣れてる人でもついつい「ぎゃっ!」と思って手でするのだが、傷口が大きく裂傷するためか後々まで血が止まらないことが多い。

噛まれた時の対処法を幾つか記しておこう。

  1.  塩、ハッカ油、アルコール 、酢 、火(ライター、タバコ)、防虫スプレーなどでポロリと落ちる。
  2.  それでも落ち無ければ吸いついている反対からゆっくりと引っ張って採る。
  3.  流水で傷口をよく洗いつつ、傷口の周りをつねるようにして血を押し出す。
  4.  毒吸引機も有効、消毒液があれば使う。
  5.  抗ヒスタミン剤(虫刺され薬やかゆみどめ)を塗布、流血が続くなら絆創膏を。
  6.  薬類を持たない時は、タバコの葉を擦り込むと止血しやすい(口伝、人によるかも)、尿は不可。

基本的に何処にでも居るわけではないのですし本流筋を中心に釣っていれば大丈夫でしょうが、多いと言われている地域や「〇〇谷はヒル谷」と言われている場所に行くならばある程度の予防策も必要です。

  1.  川原で釣っている時ではなく、移動時や休憩時に小枝、草や落ち葉の多いところが危険。
  2.  また、ザックや道具類は湿り気のない岩の上に置いておくこと。
  3.  足回り(ウェーダー類)を塩漬けにしておく。タオルも塩漬けして首回りが優。
  4.  ヒル除けスプレーをはじめ塩水、木酢液を足回り、ザックなどにかけておくと良い。のだが、釣りでは川に入るため流れてしまうので移動開始時に再塗布の要有。

ダニやムカデ

まず感染症で死亡に至るマダニやツツガムシと言った物が厄介、最近では中四国九州を中心に死亡する事例が多発したので耳にした方も多いと思う。

筆者も子供の頃も二度ほどやられたことがありますが、運の良いことに手慣れた親戚のおじさんがいつも居て助かりました。確か「タバコの火を近づけたら死ぬけんのぉ」と、その後はピンセットでグリグリとで大丈夫でした。
書いてて思いましたが、ピンセットはヒルを触るのが嫌な人にも役立ちそうですね。

感染症が広がったので調べてみるとかなり情報が出てるようで、「すぐに病院(皮膚科か外科で摘除手術となる)に!」というのが特に推奨されています。それは確かに間違ってはいないのですが、できれば早めに除去した方が感染症のリスクを減らすことも確かなことと思ってます。
鵬図商事株式会社のサイトに「マダニに刺されてしまったら」の記事がありますので、こちらが参考になるかと思います。

ムカデは不意に触ると咬みつかれて、炎症や腫れ、痛みを伴いますし、ヤスデは噛みつかないものの臭気のある毒を放出するのでどちらも触らない方が良いですね。

ハチやヒルなどへの対策

服装の項でも述べますが、山や渓流釣りでの虫類への対策として次を上げておきます。

  • 長袖・長ズボン・手袋を着用し、肌の露出を減らす。
  • 露出部分(例:首回り、手首回り等)に忌避剤(虫除け)を塗布する。
  • 外した装備(ザック、上着、タオル)は、不用意に地面や草の上に置かない。
  • 休憩時に直接草の上に座ったり、寝転んだりしない。
  • 川や泉で飲む場合は、直接口をつけずコップなどで掬う(ハナビル等への対策)。
  • 怪我にも備えて消毒液・傷薬常備。できれば毒吸引機やピンセットも。
  • 車止めまわりで準備や始末をするが、草や小枝などが無いところを選ぶ。
  • 帰宅後は丁寧に入浴し、脱いだ衣類はすぐに洗濯する。

特にヒルやダニ類は気付かないことが多いので、これらはぜひ覚えておいてください。長袖、長ズボン着用かつ露出部には注意をお願いしておきます。
また、刺されることによって媒介性感染症などは死に至ることもありますので注意してください。

【渓流釣りの安全対策は、地元情報が大事!】

渓流釣りに行くなら川の釣況と共に、危険情報を教えてくれる地元の方と仲良くなっておくと良いと思っています。有名なヒル谷なんかだと、多少離れていても知ってますから♪

渓流釣り入門 トラブルに関連する頁

渓流釣りの入門者や初心者の方は、トラブル回避・安全釣行のため上記各頁を参考にしていただけると幸いです。

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