先調子、尺、スレ、瀬、側線他、渓流釣りに関連するさ行の用語を解説しています。
さ行 あれこれ
※渓流釣り及び関連する沢登りや登山に関する語句も一部含みます。
渓流釣り用語 さ
●サイドスロー(サイドキャスト)
キャスティング方法の一つで、横手投げのこと。ポイントに障害物がある場合に有効。
●先糸
天上糸、天糸などともいう。道糸が穂先に絡まないようにするため、穂先と道糸の間に使う。また、道糸とハリスの間につなぐ糸のことをいう場合もある。
●先調子
竿の先端部の方が大きく曲がるように作られた竿。
●笹(ささ)濁り
小雨やダムの放水などで、川がいくらか増水し、少し濁った状態。エサ釣りでは好条件で、主にミミズの出番といえる。
●サビ
越冬期を迎えた渓魚の体色が、全体的に黒ずむこと。
解禁時期にあたる2~3月には、(用例)「まだ、--がのこっちょんな~」、という場合が多い。地域や高度によりかなりの個体差が見られる。
●ザラ瀬
チャラ瀬よりやや深く、大きな石がある瀬。
渓流釣り用語 し
●時合・時合い
魚がよく釣れる時間帯。
●シズ
オモリのこと。
●止水
水流が止まって、水が溜まっている状態。死水と違い湧水や弱冠の流れがあり美しい。タダシ、釣り難い。
●沈み石
流れの底に沈んでいる石。ポイントの重要な要素である。
●仕舞寸法
振り出し竿、継竿でも、収納するとき、または短くしたときの長さ。
●締め込み
かかった魚が逃げようとして通常よりも強く竿を曲げること。竿の性能や腕が試されたる場面。逆にいえば魚の見せ場にもなるのか…。
●しめる
釣った魚を鮮度よく持ち帰るために、一気に殺すこと。ナイフを入れたときに、魚の目がクルッと上を向くのがいいという人も…。
●蛇カゴ
金網で石を詰め込んだもので、川の曲流点や岸などで護岸用に用いられる。仕掛けが絡みやすいが…。
●尺
長さの単位で10寸。30.3cm。
エノハ釣りでは、サイズの目標ともなる。
●朱点
魚の体についている赤い点。主にアマゴ(アメゴ)に代表される特長。
●支流
本流から分かれている川。流れの大きさや源頭により判断される。
●仁丹シズ
カミシズの一種で丸い仁丹のようなもの。号数で表示され、1~8と数字が大きくなると大きさは小さくなる。また、B号以上の場合はその逆。⇒オモリ
渓流釣り用語 す
●洲
土砂などがたまって、川床が水面より盛り上がったところ。とくに川の中にあって島状になったところが中洲。
●水生昆虫
水中で生活する昆虫。喰いの良いものと悪いものとがいる。
●すげ口
並継竿をつなぎ合わせるときの差し込み口。継ぎ竿を最近ではめっきり見ない。
●スタンス
足の開き方。岩場・徒渉の時や振り込みの時に重要となる。
●スノーブリッジ
源流部の谷に溜まった残雪で、川の流れがその下を削ったもの。通過は危険なので、注意が必要。かつて長野で見たことはあるが、九州では見たことがない。
●素バリ
アタリがあって合わせたものの、針がかりしないこと。
●スラブ
一枚岩のこと。slab(英語)。
●スレ
ハリが魚の口以外にかかること。釣果としては一段低いが、実質結果オーライの場面も。かかった場所が今後(特にアタリについて)のヒントをくれる場合もある。いつもよりも引きが強い。
●スレている(スレル)
魚の警戒心が強くなり、なかなかハリがかりしないこと。
入渓者が多かったり、渇水の状況で魚が過敏になっている状況。
渓流釣り用語 せ
●瀬
川が浅くて流れの速い部分。
●瀬落ち
あまり深くない瀬が淵に落ち込む付近。瀬尻ともいう。
●瀬頭(せがしら)
瀬の中で一番上み手のところ。瀬肩ともいう。淵の尻から瀬に落ち込む前の、鏡のように滑らかな所のすぐ下。
●瀬尻の開き
瀬の下流部で、徐々に波が収まり、流れが緩やかになって川が広がる部分。
●瀬の中の段
中下流域にある長い瀬で、中程にある少し傾斜の緩いところ。
●瀬脇
瀬の中で岸より(ヘチ)の幾分流れの緩やかなところ。
渓流釣り用語 そ
●側線
魚の体側部にある感覚器官。敏感な部分である。
●遡行
釣りや沢登りで川の上流に向かって移動すること。
●遡上
魚が上流部に異動すること。季節や水量による。
参考文献、その他
参考文献
- 「広辞苑」
- 「ヤマメ・イワナ釣り完全マニュアル 渓流釣り」 下田香津矢 成美堂出版 2001年
- 「新 ヤマメ・アマゴのすべて」 週間釣りサンデー編集局1989年
- 「ヤマメ・アマゴその生態と釣り」 加藤憲司 釣り人社 1990年
- 「渓流釣り道場 入門編」 大陸書房 1992年