歴史と民俗

文化財・史跡探訪

太郎塚・次郎塚 国史跡 実相寺古墳群を成す2つの円墳

太郎塚と次郎塚は大分県別府市北石垣で南北に並んで位置する円墳、2017年に国指定の史跡となった。鷹塚・天神畑古墳と共に実相寺古墳群を形成し、速見地域の首長墓の一つで6世紀末~7世紀初頭に築造されたと推定。塚名は百合若伝説に因むと言われる。
文化財・史跡探訪

蓬来山古墳(大分市)へ 庄ノ原台地にある大分川流域最大の前方後円墳

県史跡である『蓬来山古墳』は、周濠を含めた全長は80m程で、大分川流域に現存する最大規模の古墳。同流域の首長に関すると考えられる墳墓群で、最初期のものと考えられている。
文化財・史跡探訪

古宮古墳(大分市) 壬申の乱で活躍した大分君恵尺が眠る地

大分市街地からほど近い丘陵の南斜面にあるのが古宮古墳。壬申の乱で活躍した大分君恵尺(おほきだのきみえさか)が葬られているとされる。九州唯一の横口式石槨は、古墳マニアなら一度は見ておきたい場所だ。
魚類史料・伝承

「物類称呼」にて江戸期の魚名及びその方言を確認する

「物類称呼」は俳諧師の越谷吾山の編により安永4(1775)年に江戸で刊行された諸国方言の類集。ここでは江戸時代の魚名表記(漢字や読み)と各地の方言を確認して、関連語彙の調査・研究に役立てるべく各魚種について抜き書きしてみた。
エノハ・マダラ

カガシラ釣りとエノハ

カガシラとは蚊頭と記すらしく、西日本を中心として九州でも広く楽しまれた釣り方であった。自作のカガシラもあったようだが、行商人や小さな雑貨店で取り扱っていたようで、それらが消えると共に少しづつ薄まり、今ではテンカラやフライなどに取って代わられた昔の毛ばり釣りの方法と云える。
エノハ・マダラ

福岡県矢部村のエノハ伝説

福岡県矢部村に伝わるエノハ由来譚では、親孝行の青年にもたらされた突然の幸福、仙人が滝に巻いた榎の葉が魚になったという。アマゴ放流と共に語られている点は、九州でのヤマメ・アマゴ研究の中で注意しておくべき点だろう。
エノハ・マダラ

エノハ(榎葉魚)を江戸中期以降の文献から

江戸中期以降の文献資料及び九州の各市町村史に記された内容からエノハの姿を探してみました。「太宰管内志」、「和漢三才図会」。「諸国産物帳」などに記された内容から往時の姿を思い描きます。エノハともマダラとも呼ばれた魚は美味な物として紹介されておりました。
エノハ・マダラ

エノハの由来譚とその特徴

大分に伝わるエノハ由来譚は、弘法伝説のような話型を持ったものとなっています。超常的な物の介入による地域への福到来と言えるでしょう。こういった話が伝わるのも、ヤマメやアマゴ達が当時の人々の日々の生活に近かったことを示す材料とも云えます。
エノハ・マダラ

シバゴ、アメノハ他、エノハ・マダラ以外の九州ヤマメの魚名方言

シバゴは宮崎県北川、福岡県矢部川にて、アメノハは大分県日田地方にてサクラマス系魚の魚名方言であったという。エノハやマダラ以外にも伝わっていた地方名に、少しだけれど光をあててみた。
魚名表現(方言や漢字)

「北の鯛」と呼ばれるクロソイの方言名を探る

クロソイの方言名・地方名を収集して範囲別に仕分けることを試みています。ソイ、スイ、クロガンナ、フセリ、モブシにカサゴ、オコゼ、メバルなど根魚系との混称、総称となっている場合もあり苦戦しております。